「教員は夏休みに何しているの?」
「夏休み期間はどれくらい?」
「教員の夏休みは有給が使えるの?」
教員は児童生徒と同じように長期的な夏休みはなく勤務があります。
「子どもたちは学校にいないのにすることあるの?」と疑問に感じている人や「夏休み期間はどう過ごせばいいの?」と不安に思っている初任の先生もいるかもしれません。
本記事では、小学校教員として7年間働いた経験がある私が、以下の内容を詳しく説明します。
- 夏休みにする教員の仕事内容
- 教員の夏休みに関するよくある疑問
- 教員が夏休みにしておくとおすすめなこと
ぜひ参考にしてみてください!
▼「教員は学校の近くに住んだらどうなる?」気になる人はこちらもどうぞ!
教員は夏休み学校で何するの?夏休みにする教員の仕事内容
教員が夏休みにする仕事内容は以下のとおりです。
- 事務仕事
- 研修
- 会議
- 日直
- 夏休み明け・2学期の準備
- 校内・教室環境の整備
- 水泳指導
- 学期末処理・成績
- 保護者面談
- 部活動指導・顧問
- 授業の研究
それそれ順番に解説しますね。
1.事務仕事
事務仕事といっても内容は多岐にわたります。例えば、学級に関するアンケートの集計・調査関係、係関係の資料作成、会議・研修の資料作成など。
普段、一日の大半は授業が中心ですが、夏休みはデスクワーク(ここではパソコンや机に向かって仕事すること)中心になります。
慣れないデスクワークで、ずっとパソコンに向かう仕事って大変だ……と感じていました。
2.研修
普段は長時間の研修が取れないので、時間がある夏休みに組まれることが多いです。ぎゅっと1日に全員参加の研修が詰め込まれている日もあります。
研修内容もさまざまあります。以下のとおりです。
夏休みに行う研修の例
- 職員全体で生徒指導、教科指導、業務改善など多岐にわたる内容
- 教科・学校内の係で振り返り、話合い
- 講師を呼んで学ぶ
- 話し合う
- 校外で初任者研修・10年目研修
- 講演会
- 研修会
校内での研修もありますし、郊外で行われる講演会や研修会で学ぶこともありますよ。
初任者1・2年目は研修が夏休みに詰め込まれている&研究授業の準備でほとんど休みが取れませんでした。
3.会議
1学期の振り返り、2学期以降の行事について全体で話し合う会議があります。
また、学年や教科担当などで集まってする会議もあります。改善点を洗い出し課題解決に向けての取り組みを決めて、次学期に生かします。
学年会議では2学期以降の行事や教科計画などを確認して、見通しをもって行動できるようにしていました。
4.日直
夏休みは一人2~3回、日直を担当することになっている学校が多いと思います。日直になったら以下のようなことをします。
日直の仕事の例
- 電話対応
- プールの水質管理
- 花壇や生き物(魚やウサギなど)の世話 など
夏休みに入る前に日程調整が行われ、担当する日程が決まります。冬休み・春休みにも日直はあるので、年間で平等になるよう調節されていました。
日直になっている日は職員室で事務仕事をする日にしていましたよ~
5.夏休み明け・2学期の準備
夏休み中には、いい新学期のスタートを切るためにも夏休み明け・2学期の準備をしていました。夏休み明けの準備としては、係決め・めあて・掃除場所決めをスムーズに進めるための準備をしたり、学級通信や週時間割の作成をしたりしました。
教室内にある1学期の掲示物を剥がして、夏休みコーナーを作るために設営を考えることもしましたね。
2学期の準備では行事に関する計画・書類作成などできることを進めていました。学校によって変わってくるのですが、2学期には運動会・学習発表会・音楽発表会などの大きな行事が目白押しです。行事をスムーズに進めるために、自分の係でできることを進めたり、学年で話し合える部分は話し合ったりしました。
そして2学期の授業の準備です。日々の業務が忙しいので、まとめて授業研究しておくと気持ちが楽になります。おおまかな単元の計画を立て、準備が必要なものを確認したり、プリントを準備したりします。
6.校内・教室環境の整備
校内・教室環境の整備をします。学期末に児童と大掃除はしているのですが、足りなかった部分や児童がいるときにできなかったワックスがけなどします。教室整備では細かい箇所や自身のデスク周りの掃除、学級をより使いやすくするために物の配置を工夫することもありました。
それぞれの係で各教科の教材置き場・部屋を整理整頓することもありました。備品チェックして備品が適切に使用されているかの確認していました。
ワックスがけは1年に1回などと決められていたので、夏休み・冬休みとタイミングはそれぞれだった気がします!
7.水泳指導
水泳指導に関してはコロナ禍以降、全学年全児童対象では行わなくなった学校が多いのではないかと思います。私自身がそうでした。ただ、夏休みに水泳記録会があったので、特定の学年は練習に来ることになっており、水泳指導当番が決められていました。
コロナ禍以前に経験したことがあるのは、学年ごとに日程が分けられた水泳指導、遠泳大会の練習です。地域や学校によっても全然違いました。
8.学期末処理・成績
学期末処理・成績に関する事務することがあります。成績表はすでに完成しているので、それ以外で必要な場合は行います。帳簿関係は学期ごとに進めていくので、校内監査で間違いがないようにしています。先ほど2学期の準備として出した教室内の設営も含まれています。
9.保護者面談
夏休みに保護者面談をする学校があります。保護者面談に関しては、学校により様々なタイミングで行われています。さらには、全員と行う・希望者のみ行うで異なる場合や1年に1度は行いましょうとなっている学校もあります。
保護者の方はお忙しい中15分程度の面談のために時間を作ってくださっていました。お互いにとって「やってよかった」という時間になるように知りたいことには真摯に向き合ったり、頑張っていることをたくさん伝えられるようにしたりしました。
保護者の方とお話できる機会は貴重なので、じっくり話せるのはありがたかったです。
10.部活動指導・顧問
部活動指導・顧問としての仕事があります。小学校の場合はほとんど部活動はないのですが、中学・高校の場合は部活動の指導があります。私は小学校勤務だったのですが、部の副顧問になっていたので夏休み中も指導や手伝いがありました。顧問の先生と話しながら役割分担していました。
複数人で部活動指導している場合前半はAさん、後半はBさんなどと期間を分けて行うことで、リフレッシュの時間も組み込んでいることもあるようです。
11.授業の研究
授業の研究をじっくりできるのが夏休みのいいところです。分かりやすく楽しい授業するためには準備が不可欠ですよね。他の先生と時間が合えば、授業に関する相談もしやすいです。
初任者研修や校内研修では研究授業があるので、研究授業の準備を夏休み中にしていました。
研究授業があるときは準備で夏休みがバタバタと過ぎ去っていきました……!
【よくある疑問】教員の夏休みってどのくらい取れるの? 学校に先生がいないのは? 給食は?
夏休みの教員についてのよくある質問
- Q1:教員の夏休みってどのくらい取れるの?
- Q2:教員は夏休みに有給を取れるの?
- Q3:学校に先生がいないときは何をしているの?
- Q4:夏休み中は教員は給食を食べられるの?
夏休みの教員についてのよくある質問にお答えしていきますね。
Q1:教員の夏休みってどのくらい取れるの?
A.夏季休暇は5日間。年休を組み合わせることもできます。
夏季休暇
対象:夏季の期間において、心身の健康の維持及び増進又は家庭生活の充実のため勤務しないことが相当と認められる職員
内容:7月1日から9月30日までの3か月間に5日
学校職員のための勤務時間・休暇等制度の概要 (東京都教育庁人事勤労課)より
夏季休暇として5日間休みを取れます。夏休みに入る前にいつ休暇を使うかスケジュールを提出します。
Q2:教員は夏休みに有給を取れるの?
A.夏休みに有給を使えます
教員は夏休みでも年休(=有給)を使えます。普段はなかなか休めない分、夏休みは休みやすい期間ではあります。研修や会議などを避けて予定を組んでいます。
授業がある日に休みを取る場合、代わりに授業に入ってもらうための準備や計画が必要となるので準備が大変です。
誰にも迷惑をかけず年休を取ったり、定時に帰ったりできる唯一の期間が長期休みなのです!
Q3:学校に先生がいないときは何をしているの?
A.学校に来ていない先生は休みを取っている or 研修等に参加しています
夏休みに学校に来ていない先生は夏季休暇等を取っているため不在という場合や先ほど説明をした研修等に参加している場合もあります。
これら以外の理由もあるとは思いますが、きちんと勤務処理しているので決して遊んでいるわけではありませんよ。
もし夏休み中先生に用事がある場合は早めに日程を確認しておくといいですね!
Q4:夏休み中は教員は給食を食べられるの?
A.夏休み中に給食はありません
夏休み中には給食がありません。ただ、昼休憩にゆとりがあるのでゆっくり過ごせるので、同僚と話をしたり時間内であれば外食に出たりできます。給食時間は給食指導があるのでゆっくり食べられないことが多いです。
毎日ゆっくりお昼を食べれたらいいなと夏休みにはいつも思ってました!
【必ずやって】教員が夏休みにしておくとおすすめなこと2つ
教員が夏休みにしておくとおすすめなこと
- 1学期の振り返りと2学期の準備
- リフレッシュする(旅行・イベント・ゆったり)
教員が夏休みにしておくとおすすめなことについて解説します!
1学期の振り返りと2学期の準備
夏休み中にしたいこととして1学期の振り返りと2学期の準備があります。「夏休みはたっぷり時間がある!」と思っていても、意外にやることが多くあって早く時間が過ぎ去ってしまいます。やることを決めて時間内にサクサク進めていくのがおすすめです。
できたら後回しにせず夏休みに入る前にはやることリストを作っておくとスムーズに進みますよ。
1学期の振り返り・2学期の準備のヒント
- やることリスト作る
- 授業準備する
- 担当している行事(運動会・学習発表会など)の準備 する
- 始業式から3日間の準備する(係活動・めあてなど学級活動)
- ワークシート準備する
夏休みは計画的にやることやってゆっくり休みましょう~!
大まかにでも「○○は7月中にする」と決めると優先順位がつけられます!
リフレッシュする(旅行・イベント・ゆったり)
夏休みにやってほしいこと2つ目は「リフレッシュする」です。4月から7月まで駆け抜けてきたのは素晴らしいことです。楽しいことはもちろんですが、大変なこともたくさんあっただろうとお察しします……!
そこで、日頃頑張っている先生たちには夏休みくらいは楽しくゆったりと過ごしてほしいです。日頃はできない旅行や夏のイベントに出かけたり、家族・友人とゆったり過ごしたり、一人でぼうっとしたり……リフレッシュすることをおすすめします!
リフレッシュにおすすめなこと
- 国内・海外旅行
- 夏のイベント(キャンプ・プール・夏祭り)
- カフェでゆったり一人時間
- 自然の中に身を置く
- 家族・友人とおしゃべり
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いつもはできないことをすると新しい視点で物事が見られるようになります。やることが多くあると思いますが学校から離れる時間を充実させてくださいね。